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浮世床とコワーキングスペース
Posted by Miki Ishijima on .落語をいくつか聞いているうちに「浮世床」という落語を知りました。
昔の髪結床(床屋)は町内の若い衆の寄合の場所であり、一日中、町内の若い者が無駄っ話をしていた。
要は寄合で繰り広げられるくだらない事を取り上げた落語なんですよね。
###床屋の看板 八五郎と熊五郎の2人組が、床屋の看板を眺めて話し込んでいる。
「この【海老床】の看板の絵、まるで生きてるようだなぁ」
「生きてる…? こいつは絵だぞ、死んでいるさ」
喧嘩になりかけている所へ、うまい具合に米屋の隠居が通りかかった。
「何々、この看板が…フム。こいつは生きてもいませんが、死んでもいませんな」
「じゃあ、何なんです?」
「こいつは患っているんだよ。ほらごらん、床についている」
看板やら書物や将棋、客についての話など床屋なのに関係ないことばかりです。
こういうコワーキングスペースにしたい
ちょっと休憩ついでにくだらない話したり
楽器の練習にやってきたり
いきなりライブはじめてみたり
先ほどの落語のように、何しに来たかわからない輩があつまってどうでもいい日々を過ごすスペースになったらいいなと思っています。
これはわたし個人の希望であってオーナーの総意ではないのですが、なにをしたらいいか分からないとなりがちなコワーキングスペースがもっと当たり前になって自分なりの過ごし方を見つけてくれる人が増えたらなぁ。
働くだけじゃ成り立たない
コワーキングスペースは簡単に言ってしまえば共同仕事場ですが、それだけでは表せないほど些細だけれどいろいろな可能性を秘めています。
- 店舗がなくてお店ができない人の助けにもなるし※1
- 人を集めて手芸をしたい
- 家は狭いからここで料理したい
- いろんな大人をみて、こんな生き方もできるんだ!と思ってもらう
※1 こけむさズでは整体師さんが店舗を持たない、出張サービスというカタチでサービスを提供してくれています。
など場所をシェアすることで広がるものがけっこう多いのです。
生活って仕事以外にもいろいろありますよね?そこもシェアできる良さというのをもっとしっかり伝えていこうとしています。
ナリワイの伊藤さんとニートのphaさんの本。 こういった生き方や考え方、雰囲気を見つけたりするのにもコワーキングスペースは役立つのではないかと。
共同作業場ではない、生き方の見本市として
いろんな大人、職業を見られることって年齢関係なくためになることだと思います。
「どんな生き方をしてもよい」と言われてもどうしたらいいか想像できませんが、「あの人の生き方面白そうだな、一部だけ真似してみよう」というのはできそうじゃないですか?
こけむさズもリニューアルしたことですし、これまでと同じじゃつまりません。スペースだけでなく在り方も広げられたらなと。
新しい活動をしたい、なにか刺激がほしい。そんなときはあなたの近くのコワーキングスペースへ足を運んで、そこの人たちと話しをしてみてください。
きっと少しだけ胸にひびくものがあるはずです。